いい人になる方法 (新潮文庫)
Nick Hornby(原著)
森田 義信(翻訳)
新潮社
グループ:Book /ランキング:376327
価格:¥ 780
発売日:2003-05 /通常24時間以内に発送
???ニック・ホーンビィの『How to Be Good』の主人公、ケイティ・カーは、確かに「良い人間」であろうとがんばっている。だからこそ彼女は一般開業医になったのだし、第三世界の債務やホームレスの問題を気にかけているのも、分別ある母親として必死に子どもたちと向き合おうとしているのも、そのためだ。そして、自称「ホロウェーで一番怒っている男」である、夫のデイヴィッドにずっと我慢してきたのも、ひとえに良い人間でありたいがためなのである。
???ところがある運命の日、彼女はリーズの駐車場で、別の男と寝てしまう。その不貞は、しかし、ラッシュアワーのインターステートハイウェイよりも苦痛な崇高なる旅路への第一歩となった。なぜなら、妻の行動に触発されたデイヴィッドが、怒るのをやめようと決心したからである。彼は良い人間になろうとしはじめる。といっても、政治的に公正な、オーガニックフードを食するタイプの「良い人間」ではなく、福音書的な意味での良い人間である。しかし今日のホロウェーでは、それは古代のイスラエルでほど簡単なことではなかった。
???ホーンビィの意図は、我々にそのタイトルを文字どおり受け取らせることである。どうすれば良い人間になれるのか、良い人間とは何か。しかし、読者に手近な鉄綿たわしで魂を磨くよう要求するかわりに、彼は、トレードマークともなったそのウィットと哀れみのカクテルで我々を魅了する。そうして生まれたのは、多面カットの宝石のような作品である。
???愉快なドタバタ劇、中産階級の道徳観の綿密な分析、そして断末魔にあえぐ結婚に寄せる、同情に満ちた描写。デイヴィッドが子どもたちのコンピュータを強引に手放させてしまうとき、財産を人々に分配すると言い出すとき、妻の患者のうち最もうらぶれた連中を日曜の昼食会に招くとき、我々は笑うべきか泣くべきかわからなくなる。それは『How to Be Good』が、残酷なほど赤裸々に真実を伝えながらも希望に満ちているというはなれ技に成功しているからである。聖書を超える売れ行きは望めないかもしれないが、聖書よりずっとおもしろいのは確かだ。
おすすめ度:
微妙
ニック・ホーンビィは好きなはずなのに、
何故か遅々として読み進むことが出来なかった。
途中でやめて、他の本を読みながら、なんとか読みきった。
「地獄への道は善意から」
ということわざがあるけど
そういう話だと思う。
設定はおもしろいと思ったのですが・・・。
一年もかけて読むなんて思いもしなかった。。
N・ホーンビィの本を一年もかけて読むなんて思いもしなかった。。。
前作「アバウト・ア・ボーイ」のニルヴァーナにまつわる後半の展開が自分には不吉な予感だった訳ですが、それが次作で見事に実ってしまい、結構ショックです。
ホーンビィの翻訳を手がけてる森田さんもあとがきに失敗か成功かは読者のみなさんの判断でという感じでレノンの例を出してましたが、訳者としてはどうなんだろ??
私はどう読んでもこれ失敗作だと思います。。。
善意がテーマ、らしいのですが、まったくピンとくるカ所も無く共感もできませんでした。
しかもこの本、ネームバリューがなかったらはたして国内出版されてたかどうか。。
ホーンビィは自分の分身のような主人公を書かせたら右に出るモノナシなのですが、本書の女性主人公は新たな試みっていうことでどういう人物にしたのかという点でも興味津々でした。
が、これがホーンビィの主人公かぁ?というほど何とも特徴のない、一般的女性っていう感じで、さすがにこれはないでしょーと落胆。。。
「いい人」になってしまったのでしょうか?彼は。。。
空っぽな心をもった人物と家族の情景
妻に浮気され、「意地の悪い、皮肉たっぷっりの、愛情のかけらもないブタ」と決めつけられ、離婚話を持ち出された辛口コラムニストのディヴィッドが、突然、これまでの生き方を改めて、「もっといい人生を送りたい」と思う。DJグッドニュースと名乗る妖しげなスピリチュアル・ヒーラーに「ピュア・ラブ」の洪水を注がれたことがきっかけ。まるで、良き知らせ(福音)を告げるイエスと霊的に交わり回心したパウロのように。隣人や二人の子供たちまでまきこみ、ホームレス救済プロジェクトを立ち上げたり、現代の福音書(いい人になるためのハウツウ本)の執筆を計画したりと、いささか常軌を逸した行動に出る。そのドタバタホームコメディの一部始終が、ディヴィッドの妻で女医のケイティの手記(これがまた「普通の人」の鼻持ちならない傲慢と卑小をさらけ出していて、やるせない)を通じて語られる。まるで現代のソドムは家庭にありと言わんばかりに、最後に残されるのは、空っぽな心をもった人物と、その向こうには何もない家族の情景。「豊かで美しい人生」なんて、どこにもない。全編に漂うシニカルな口調が、笑いをひきつらせる。
世の不条理について終わることのない議論を書いた作品
けっこうぐんぐん読み進んだものの、後半は終わりのない議論を延々と読んでいる気分になってきて、疲れてしまった。
印象的だったのは子供に世の不条理を教えるのに悪戦苦闘する主人公の姿。
子供心を傷つけないよう、世間っていうものを教育していくことがいかに難しいかがよく描けていた。
息子と娘を対照的な性格設定にしたのが功を奏したようだ。
つまらなかった
ニックホーンビィが好きで買いました。個人的には今までの作品は「面白い!」ではなく、「あっ分かる」そして笑えるという感覚で楽しんでいましたが、今回は心の話が中心なのでニックホーンビィの理屈っぽさが鼻に付きました。そして笑える所もありません。また既婚者にしか共感できません。
