「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (文春新書)
レビュー(Amazon.co.jp)
数字は、それだけでもっともらしいイメージをかもし出す。「働く女性の6割、職場で性的被害」「自衛隊『必要』84%」「ヤクルトが優勝すると経済成長率低迷?過去4回の平均2%」…。へー、そうなの?しかし、なんだかなあ。
「社会調査の過半数はゴミだ」と、社会調査論を専門とする著者は言いきる。誰が、何のために、ゴミを作るのか。その手口を見抜き、ゴミを減らすにはどうしたらいいのか。この本は、豊富な例をさまざまな角度から検証することによって、社会調査を解読する能力(リサーチ・リテラシー)を基礎から鍛えてくれる。解説されるリサーチ上の過ちは20種以上。読み終えたあなたは、もはや素直ないい人ではなくなっているだろう。新聞を開くたびにツッコミを山ほど入れずにはいられない体質になるのだ。
でたらめな社会調査をまき散らす学者、政府・官公庁、社会運動グループ、マスコミをグサグサとやっつける少々過激な記述も笑えて痛快だ。その実これは志の高い、社会科学の入門書、正しい啓蒙書だ。批判にとどまらず具体的な提案もある。社会調査という穴をコツコツ掘っていたら、この国の抱えるシステムの問題があらわになってしまったのである。
それにしても、なぜこんなことを見過ごしていたのだろう。私を含めて「方法」というものに無自覚で無知な大人たちが構成している社会って何?と、目まいを覚える。(津山 吟)
数字は、それだけでもっともらしいイメージをかもし出す。「働く女性の6割、職場で性的被害」「自衛隊『必要』84%」「ヤクルトが優勝すると経済成長率低迷?過去4回の平均2%」…。へー、そうなの?しかし、なんだかなあ。
「社会調査の過半数はゴミだ」と、社会調査論を専門とする著者は言いきる。誰が、何のために、ゴミを作るのか。その手口を見抜き、ゴミを減らすにはどうしたらいいのか。この本は、豊富な例をさまざまな角度から検証することによって、社会調査を解読する能力(リサーチ・リテラシー)を基礎から鍛えてくれる。解説されるリサーチ上の過ちは20種以上。読み終えたあなたは、もはや素直ないい人ではなくなっているだろう。新聞を開くたびにツッコミを山ほど入れずにはいられない体質になるのだ。
でたらめな社会調査をまき散らす学者、政府・官公庁、社会運動グループ、マスコミをグサグサとやっつける少々過激な記述も笑えて痛快だ。その実これは志の高い、社会科学の入門書、正しい啓蒙書だ。批判にとどまらず具体的な提案もある。社会調査という穴をコツコツ掘っていたら、この国の抱えるシステムの問題があらわになってしまったのである。
それにしても、なぜこんなことを見過ごしていたのだろう。私を含めて「方法」というものに無自覚で無知な大人たちが構成している社会って何?と、目まいを覚える。(津山 吟)
カスタマーレビュー
おすすめ度:
タイトルが気になったら一読されたし・就職前の学生さんにも
(2009-01-05)
ある方向性を持つ集団(または個人)が何らかの目的を持って発信する情報に発信者の意図が反映されるのは自明の理であり、カメラが効果的なアングルを探すように、受け手を想定した情報は提供者の意思を必ず何らかの形で含んでいる。ドキュメンタリーだろうが報道映像だろうが数字だろうが変わりはない。それを知っている人はこの本の大半を占める社会調査系の報道の実例部分を読む必要は特にない。もし新聞などに初出の時点で目にしていてもこういう”臭う”情報に誘導されてはいなかったはずだからだ。もともとは著者が講義用に収集したもののような感じで、まあ噺としては結構興味深いものもある。各媒体や団体の傾向とか。
問題は数字というのがクセモノで、(一方的に与えられる情報に)免疫のない人にはそれだけでいかにもニュートラルなもの、説得力があるものに感じられるらしいことだ。仕事で企画書のための調査や商品化プレゼン用のアンケート結果だの生産目標・販売目標だのといった数字で上役や取引先の目を眩ました経験のある人は結構いるはずだ。
精度の低い・信用度に欠ける・著しく作成者の意向を含んだ数字が社会性の仮面を被って大手メディアの不用意な(もしくは意図的な)報道によって大量流通することや、さらに二次使用による誤った情報の副産による弊害、それらを防ぐためのチェック機構やインフラの整備、受け手側への教育の必要性についての著者の主張には賛同する。やや理想も入っているが具体的なアイディアもありツッコミとグチだけでは終わっていない。メディアと教育のタコツボと瀕死ぶりは今に始まったことではないが・・
ただこの本はやはり書名からして、提供された数字を額面どおりに受け取る層を啓蒙する姿勢であり、タイトルを見て「そりゃあまあそういうことも・・」と思う人にとっては新しい発見は別になく、あまり必要ない。逆にタイトル(特に「ウソ」という単語あたり)に引っかかりを覚えるような人は読んでみたほうがいいでしょう。たぶん他の方のレビューと同じような感想を持たれると思います。似たタイプの本はあまり多くないのと、良書のうちに入る範疇。興味をもたれたら同じ著者のギャンブル関係の著作も読まれるとよいかと。
あとところどころ独特の毒舌系というか、皮肉な言い回しの表現が散見するがこれは読者によってプラス点かマイナス点かが分かれるところと思われます。
新聞や雑誌を読む楽しみが増えます
(2009-01-03)
この本を読んでから、新聞や雑誌を読む楽しみが増えました。
「その統計データ、どういう計算したのか?」
「そのアンケート、どこでどういう人を対象にしてとったのか?」
などなど、いちいち斜め読みする癖がつきました。
これからは、誰かに
「○○新聞で読んだデータなんだから確かな情報だよ!」と言われても、
頭ごなしには信じられなくなりました。
メディアから垂れ流される情報にうんざり気味の人にはぜひ読んでもらいたいです。
ばっさり辛口
(2009-01-02)
私たちは権威のあるメディア、教授などに数字を持って説明されると漠然とそれが正しいことであると信じてしまいます。
この本ではそういったものがいかに胡散臭いものか、バイアスがかかったものであるかを説明してくれます。
情報を鵜呑みにせず、頭を使って主体的に人生の選択をおこなっていきたいのであれば非常に有益な本になると思います。
知的好奇心を大きく刺激してくれ、とても面白かったです。
「社会調査」と「数字」の「ウソ」
(2008-12-06)
「ウソ」には三種類ある、「ウソ」、真っ赤な「ウソ」、そして「統計」である、と言ったのは「ディズレーリ」ですが、私達は、この言葉に反して「数字」を持ち出されると、なんとなく納得してしまうことがあります。
この本は、それがいかに危険かを明らかにした本です。
例えば、「社会調査」の大部分は、いい加減な質問、調査対象が少ない、調査対象が偏っている、などで「社会調査」の名に値しない、ということを明らかにします。
そして、何より重要な点は「社会調査」には「質問」や「答え」を操作することで、出た「数字」も操作できる技術がある、という点を明らかにしたことだと思います。
この本を読めば「社会調査」の正体が理解でき、「数字」に騙されないようにする、という意味でも「おすすめ」できる本だと思います。
選挙権のある人は目を通して欲しい
(2008-09-19)
マスコミが「偉そうに」分析・発表する「調査結果」の大半を「ゴミ」と言い切る。
なんと痛快か!
しかも、なぜ「ゴミ」なのか、論理的に・豊富な具体例で説明しているので、中学生でも理解できる。
マスコミに惑わされない「確かな目」を養うには持って来いであり、幅広く読まれて欲しい。
更に「バイアス」といった調査の基礎もカバーしており、マーケッターを目指す大学生・社会人も大いに参考すべき良書。
おすすめ度:
タイトルが気になったら一読されたし・就職前の学生さんにも
ある方向性を持つ集団(または個人)が何らかの目的を持って発信する情報に発信者の意図が反映されるのは自明の理であり、カメラが効果的なアングルを探すように、受け手を想定した情報は提供者の意思を必ず何らかの形で含んでいる。ドキュメンタリーだろうが報道映像だろうが数字だろうが変わりはない。それを知っている人はこの本の大半を占める社会調査系の報道の実例部分を読む必要は特にない。もし新聞などに初出の時点で目にしていてもこういう”臭う”情報に誘導されてはいなかったはずだからだ。もともとは著者が講義用に収集したもののような感じで、まあ噺としては結構興味深いものもある。各媒体や団体の傾向とか。
問題は数字というのがクセモノで、(一方的に与えられる情報に)免疫のない人にはそれだけでいかにもニュートラルなもの、説得力があるものに感じられるらしいことだ。仕事で企画書のための調査や商品化プレゼン用のアンケート結果だの生産目標・販売目標だのといった数字で上役や取引先の目を眩ました経験のある人は結構いるはずだ。
精度の低い・信用度に欠ける・著しく作成者の意向を含んだ数字が社会性の仮面を被って大手メディアの不用意な(もしくは意図的な)報道によって大量流通することや、さらに二次使用による誤った情報の副産による弊害、それらを防ぐためのチェック機構やインフラの整備、受け手側への教育の必要性についての著者の主張には賛同する。やや理想も入っているが具体的なアイディアもありツッコミとグチだけでは終わっていない。メディアと教育のタコツボと瀕死ぶりは今に始まったことではないが・・
ただこの本はやはり書名からして、提供された数字を額面どおりに受け取る層を啓蒙する姿勢であり、タイトルを見て「そりゃあまあそういうことも・・」と思う人にとっては新しい発見は別になく、あまり必要ない。逆にタイトル(特に「ウソ」という単語あたり)に引っかかりを覚えるような人は読んでみたほうがいいでしょう。たぶん他の方のレビューと同じような感想を持たれると思います。似たタイプの本はあまり多くないのと、良書のうちに入る範疇。興味をもたれたら同じ著者のギャンブル関係の著作も読まれるとよいかと。
あとところどころ独特の毒舌系というか、皮肉な言い回しの表現が散見するがこれは読者によってプラス点かマイナス点かが分かれるところと思われます。
新聞や雑誌を読む楽しみが増えます
この本を読んでから、新聞や雑誌を読む楽しみが増えました。
「その統計データ、どういう計算したのか?」
「そのアンケート、どこでどういう人を対象にしてとったのか?」
などなど、いちいち斜め読みする癖がつきました。
これからは、誰かに
「○○新聞で読んだデータなんだから確かな情報だよ!」と言われても、
頭ごなしには信じられなくなりました。
メディアから垂れ流される情報にうんざり気味の人にはぜひ読んでもらいたいです。
ばっさり辛口
私たちは権威のあるメディア、教授などに数字を持って説明されると漠然とそれが正しいことであると信じてしまいます。
この本ではそういったものがいかに胡散臭いものか、バイアスがかかったものであるかを説明してくれます。
情報を鵜呑みにせず、頭を使って主体的に人生の選択をおこなっていきたいのであれば非常に有益な本になると思います。
知的好奇心を大きく刺激してくれ、とても面白かったです。
「社会調査」と「数字」の「ウソ」
「ウソ」には三種類ある、「ウソ」、真っ赤な「ウソ」、そして「統計」である、と言ったのは「ディズレーリ」ですが、私達は、この言葉に反して「数字」を持ち出されると、なんとなく納得してしまうことがあります。
この本は、それがいかに危険かを明らかにした本です。
例えば、「社会調査」の大部分は、いい加減な質問、調査対象が少ない、調査対象が偏っている、などで「社会調査」の名に値しない、ということを明らかにします。
そして、何より重要な点は「社会調査」には「質問」や「答え」を操作することで、出た「数字」も操作できる技術がある、という点を明らかにしたことだと思います。
この本を読めば「社会調査」の正体が理解でき、「数字」に騙されないようにする、という意味でも「おすすめ」できる本だと思います。
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しかも、なぜ「ゴミ」なのか、論理的に・豊富な具体例で説明しているので、中学生でも理解できる。
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議論のウソ (講談社現代新書)
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データの罠―世論はこうしてつくられる (集英社新書)
統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?
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