半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)
カスタマーレビュー
おすすめ度:
カネシロ チェ・ヒョイル シノハラ リ・キヒ
(2008-08-28)
話の流れや情報量のすごさに最初圧倒されましたが、なにより登場人物がかっこ良過ぎます。
カネシロ 年齢と過去は不詳。テロへの強い憧れをもつ。両手首に無数のリストカットの痕。
シノハラ 18歳。カエルやクモや毒ムカデを大量に飼育している。
チェ・ヒョイル 32歳。特殊第八軍団九〇七部隊出身。射撃・撃術など傑対外破壊工作指導者でビルマ・ラグーン爆破事件の立案者。
リ・キヒ 28歳。国家安全保衛部偵察局出身。高等学校を最優秀で卒業後、人民保安省から金正日政治軍事大学に進み、電子通信技術と破壊工作を学ぶ。女性士官。高麗遠征軍電子情報班。
個性派ぞろいです。
コツを教えましょう
(2008-05-04)
上巻の途中から一気に読み終えた。
上巻のレビューでは、この奇妙な若者たちにちょうど武器とであるところだったから、
てっきり彼らが単純に北朝鮮からの「敵」に立ち向かうんだと思った。ゲリラ的にね。
ま、おおよそとしてそれは当たってなくもなかったが、しかし、その中身ははるかに
緻密でもっともっと物語性に富むもんだった。
いやぁ、堪能した。面白かった。
ただし、私がこの下巻を(いくら読むのが速いとは言え)一日ですきっと読んでしまっ
たにはわけがある。
それはですね、超読み飛ばしです(すんません、村上さん)。
どうもレビュアの皆さんによると、この物量、この活字量などなどにかなり悪戦苦闘
されたよう。
でもどうでしょう。もちろん物語としての伏線を読み飛ばしてしまう恐れはあります。
とは言え、たった10日程度で起った出来事なんです。
一気呵成にこの大きな政治的、社会的流れに乗るのは細部にこだわっててもしょうが
ない。
北朝鮮の兵士達の名がカタカナで出てきます。立ち向かう若者たちも皆カタカナの名
です。覚えられません(漢字でないとなんと記憶に残らないことか!)。
いいんです、もう、少々区別がつかなくとも。
色男のTVに出るようになった兵士。恐ろしい威圧感の偉いさん。
その程度の区別で、もうどんどん読み飛ばしましょう。
過去のいきさつ。人格形成、家族との確執。これも、何と言うかどんどん読み飛ばし
ましょう。ばくっと、あぁ、いろいろ問題抱えてここまで来たのね、でいいのです。
大事なことは、前に進むこと。それも駆け足で。物語の時間の流れのように。
きっと、読み終えた後、あぁ、と満足感を覚える。
で、きっときっと、また読み返したくなる。
初めて歩いた道は長かったのに、帰りは、あれっ?!って近いはず。
そう、この作品もそうです。上下で1200ページなんてそんな大部でもない。
それを多い、すごく長い、と感じるのはこのカタカナ名のせい、が大きい。
そして、それぞれの人物の今を語るのに、その人物の過去をフラッシュバックのよう
に入れる点が大きい。
作者にゃ悪いが、一回目の読みでは、これらの部分を適当に(ゴメン)読み飛ばそう。
そして一気にクライマックスまでいってしまおう。
あぁ、なんて面白い作品なんだ。
ささ、2回目、今度は「道の長さ」を知っているから、安心して読むぞ読むぞ。
徹底したリアリズム
(2008-02-17)
私は実は、小説に出てくる病院に勤めているのですが、あまりにもリアルな描写に驚きました。登場人物はもちろん実際と異なりますが、病院の中の様子がそのまま小説に出てくるのです。研究室の並び方が少し違いますが、確かに奥の研究室はホテルシーホークに面しており、クライマックスのシーンでは、ここを視点にするのが最もダイナミックな映像になると計算されているのでしょう。このシーンは自分にも瓦礫が飛んで来るような錯覚に陥りました。シーホークの中の宴会場の名前などもそのまま使用されており、よくシーホークがここまでの使用を許したものだと感心しました。でもここまでリアルだと逆に映画化はしにくいでしょうね。
読んだ後、密告した市役所の女性はどうなったのだろうと気になりました。感情移入しにくい登場人物が多いですが、この女性の行動はさておき、一番自分の立ち位置に近いかもしれないと思いました。残されたこどもたちが気がかりです。
冗長且つ緩慢
(2008-02-03)
単行本は読んでいなく今回の幻冬社の文庫本を購入。何故か家の近くの本屋では下巻を売っていないので、わざわざお茶の水まで買いに出かけた。読み進む内に「何が主題か、作者のテーマは?」との疑問が湧いてくる。ただただディテイルの描写は異常に念入りで、チームの情報収集力は凄い。が、「What for?」である。各登場人物のバックグラウンド、北朝鮮の生活の凄惨さ、拷問の詳細...これらを自慢げに書き連ねることで単純なストーリーの中編近未来シミュレーション小説が、上下巻1600円以上の(単行本ではそれ以上!)文庫本に化けた。
小説の舞台の百道には会社の支社が、又、その先の警固には姉のセカンドハウスがある。会社の同僚や姉の家族がこの本を読んだ「読後感」はどうだろうか?私と同じく、作者への失望と反感を持つのではないか。
とまれ、出張先のホテルで読み終えた私は迷うこともなく、1800円の投資を「可燃物」と分別された部屋のゴミ箱へ抛り投げた。
長かったぁー、活字地獄。
(2007-11-23)
とにかく長かった。
もう私には村上龍を読む力が残っていないのかと何度も自問自答した。
結局誰に感情移入してよいかわからず、くどくどと長い文章の中で、とっとと終われよとばかり思っていた。
内容的には、こんなに引っ張らなくてはならないものかなという疑問でいっぱい。
ディテールにこだわっているんですよというのであれば、住宅ローンを抱えた人たちのローンの支払いがどうなるのかとかというところまでこだわってほしかった。
あまりにも、のんきに暮らしすぎている。
まぁ、村上龍は、住宅ローンなど抱えていない、仮に抱えていたとしても、負担感などないから想像できないんだろうな。
いずれにせよ、若者向きの作家だな。
おすすめ度:
カネシロ チェ・ヒョイル シノハラ リ・キヒ
話の流れや情報量のすごさに最初圧倒されましたが、なにより登場人物がかっこ良過ぎます。
カネシロ 年齢と過去は不詳。テロへの強い憧れをもつ。両手首に無数のリストカットの痕。
シノハラ 18歳。カエルやクモや毒ムカデを大量に飼育している。
チェ・ヒョイル 32歳。特殊第八軍団九〇七部隊出身。射撃・撃術など傑対外破壊工作指導者でビルマ・ラグーン爆破事件の立案者。
リ・キヒ 28歳。国家安全保衛部偵察局出身。高等学校を最優秀で卒業後、人民保安省から金正日政治軍事大学に進み、電子通信技術と破壊工作を学ぶ。女性士官。高麗遠征軍電子情報班。
個性派ぞろいです。
コツを教えましょう
上巻の途中から一気に読み終えた。
上巻のレビューでは、この奇妙な若者たちにちょうど武器とであるところだったから、
てっきり彼らが単純に北朝鮮からの「敵」に立ち向かうんだと思った。ゲリラ的にね。
ま、おおよそとしてそれは当たってなくもなかったが、しかし、その中身ははるかに
緻密でもっともっと物語性に富むもんだった。
いやぁ、堪能した。面白かった。
ただし、私がこの下巻を(いくら読むのが速いとは言え)一日ですきっと読んでしまっ
たにはわけがある。
それはですね、超読み飛ばしです(すんません、村上さん)。
どうもレビュアの皆さんによると、この物量、この活字量などなどにかなり悪戦苦闘
されたよう。
でもどうでしょう。もちろん物語としての伏線を読み飛ばしてしまう恐れはあります。
とは言え、たった10日程度で起った出来事なんです。
一気呵成にこの大きな政治的、社会的流れに乗るのは細部にこだわっててもしょうが
ない。
北朝鮮の兵士達の名がカタカナで出てきます。立ち向かう若者たちも皆カタカナの名
です。覚えられません(漢字でないとなんと記憶に残らないことか!)。
いいんです、もう、少々区別がつかなくとも。
色男のTVに出るようになった兵士。恐ろしい威圧感の偉いさん。
その程度の区別で、もうどんどん読み飛ばしましょう。
過去のいきさつ。人格形成、家族との確執。これも、何と言うかどんどん読み飛ばし
ましょう。ばくっと、あぁ、いろいろ問題抱えてここまで来たのね、でいいのです。
大事なことは、前に進むこと。それも駆け足で。物語の時間の流れのように。
きっと、読み終えた後、あぁ、と満足感を覚える。
で、きっときっと、また読み返したくなる。
初めて歩いた道は長かったのに、帰りは、あれっ?!って近いはず。
そう、この作品もそうです。上下で1200ページなんてそんな大部でもない。
それを多い、すごく長い、と感じるのはこのカタカナ名のせい、が大きい。
そして、それぞれの人物の今を語るのに、その人物の過去をフラッシュバックのよう
に入れる点が大きい。
作者にゃ悪いが、一回目の読みでは、これらの部分を適当に(ゴメン)読み飛ばそう。
そして一気にクライマックスまでいってしまおう。
あぁ、なんて面白い作品なんだ。
ささ、2回目、今度は「道の長さ」を知っているから、安心して読むぞ読むぞ。
徹底したリアリズム
私は実は、小説に出てくる病院に勤めているのですが、あまりにもリアルな描写に驚きました。登場人物はもちろん実際と異なりますが、病院の中の様子がそのまま小説に出てくるのです。研究室の並び方が少し違いますが、確かに奥の研究室はホテルシーホークに面しており、クライマックスのシーンでは、ここを視点にするのが最もダイナミックな映像になると計算されているのでしょう。このシーンは自分にも瓦礫が飛んで来るような錯覚に陥りました。シーホークの中の宴会場の名前などもそのまま使用されており、よくシーホークがここまでの使用を許したものだと感心しました。でもここまでリアルだと逆に映画化はしにくいでしょうね。
読んだ後、密告した市役所の女性はどうなったのだろうと気になりました。感情移入しにくい登場人物が多いですが、この女性の行動はさておき、一番自分の立ち位置に近いかもしれないと思いました。残されたこどもたちが気がかりです。
冗長且つ緩慢
単行本は読んでいなく今回の幻冬社の文庫本を購入。何故か家の近くの本屋では下巻を売っていないので、わざわざお茶の水まで買いに出かけた。読み進む内に「何が主題か、作者のテーマは?」との疑問が湧いてくる。ただただディテイルの描写は異常に念入りで、チームの情報収集力は凄い。が、「What for?」である。各登場人物のバックグラウンド、北朝鮮の生活の凄惨さ、拷問の詳細...これらを自慢げに書き連ねることで単純なストーリーの中編近未来シミュレーション小説が、上下巻1600円以上の(単行本ではそれ以上!)文庫本に化けた。
小説の舞台の百道には会社の支社が、又、その先の警固には姉のセカンドハウスがある。会社の同僚や姉の家族がこの本を読んだ「読後感」はどうだろうか?私と同じく、作者への失望と反感を持つのではないか。
とまれ、出張先のホテルで読み終えた私は迷うこともなく、1800円の投資を「可燃物」と分別された部屋のゴミ箱へ抛り投げた。
長かったぁー、活字地獄。
とにかく長かった。
もう私には村上龍を読む力が残っていないのかと何度も自問自答した。
結局誰に感情移入してよいかわからず、くどくどと長い文章の中で、とっとと終われよとばかり思っていた。
内容的には、こんなに引っ張らなくてはならないものかなという疑問でいっぱい。
ディテールにこだわっているんですよというのであれば、住宅ローンを抱えた人たちのローンの支払いがどうなるのかとかというところまでこだわってほしかった。
あまりにも、のんきに暮らしすぎている。
まぁ、村上龍は、住宅ローンなど抱えていない、仮に抱えていたとしても、負担感などないから想像できないんだろうな。
いずれにせよ、若者向きの作家だな。
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