情事 [DVD]
カスタマーレビュー
おすすめ度:
『不条理』ってなんだろう?!
(2008-10-01)
記録によると、僕は1982年6月に新宿東映ホール2で、友人と一緒に観た。見終わってから、友人と二人で、当時、22歳の若造には、「ちょっと高級(?)だったな」と感想をもらし、DUGへ行ってコーヒーを飲んだことを思い出しました。今、みたら、きっと違った印象を抱くのでしょうが、当時は、モニカ・ヴィッティという大人の女性に近寄りがたさを感じたのでした。
映画館から出てきたお客さんの中に殿山泰司さんを見つけて、「あぁ、きっと大人には分かるのだろうな、この映画が」と思った事が、映画そのものよりも鮮烈に覚えています。
ペルケ、ペルケ、ペルケ
(2008-09-28)
本作品がカンヌ映画祭で初めてお披露目された時、表現が不道徳だとしてかなりのバッシングを受けたらしい。ほぼ原型に近い型にデジタル修復されたDVDで見たのだが、現代のエロス・スタンダードからすればとりたてて目くじらをたてるほどでもない。あちらこちらのパートがjカットされて本国イタリアでは上映されたのも、むしろ失踪した女のカレシとその女友達が恋仲になるというスキャンダラスな展開がカソリック的に問題になったと予想される。
しかし、当時の批評家の間では最後まで明らかにされないアンナ(レア・マッサリ)失踪の謎が論争まで起こしたらしいが、ここは(アントニオーニのいうとおり)その後のサンドロ(ガブリエーレ・フェレツェッッティ)とクラウディア(モニカ・ヴィッティ)の関係性を浮かびあがらせるためのサブ・イシュウとして見過ごした方がよいだろう。何事も“ペルケ(なぜ)”と理由を明らかにしなければ気がすまない俗物と同じ視点で見ると、あまりにも抽象的なアントニオーニ作品を“感じる”ことはおそらく不可能だからだ。
無邪気なカップルのイチャツキを見ても嫉妬すら感じないクラウディア、そして自分が納得する建築物を設計できないがために構造計算士に鞍替えした結婚できない男サンドロ。バカンスに出かけた島で失踪したアンナを捜索しているうちに恋に落ちる2人。しかしそれは、お互いの空虚な心を埋めるためだけのさめきった関係。はじめはアンナを失ったことに恐怖を覚えたクラウディアではあったが、サンドロと深い仲になったとたん、今度はアンナが再び現れることを恐れてしまう。
愛からは何も産まれないことをまるで証明するかのように、アントニオーニはクラウディアとサンドロの乾いた絡みを淡々と追いかける。愛の不毛・・・本作品に続く『夜』においても、そのテーマはより深く鮮明に描かれている。
おすすめ度:
『不条理』ってなんだろう?!
記録によると、僕は1982年6月に新宿東映ホール2で、友人と一緒に観た。見終わってから、友人と二人で、当時、22歳の若造には、「ちょっと高級(?)だったな」と感想をもらし、DUGへ行ってコーヒーを飲んだことを思い出しました。今、みたら、きっと違った印象を抱くのでしょうが、当時は、モニカ・ヴィッティという大人の女性に近寄りがたさを感じたのでした。
映画館から出てきたお客さんの中に殿山泰司さんを見つけて、「あぁ、きっと大人には分かるのだろうな、この映画が」と思った事が、映画そのものよりも鮮烈に覚えています。
ペルケ、ペルケ、ペルケ
本作品がカンヌ映画祭で初めてお披露目された時、表現が不道徳だとしてかなりのバッシングを受けたらしい。ほぼ原型に近い型にデジタル修復されたDVDで見たのだが、現代のエロス・スタンダードからすればとりたてて目くじらをたてるほどでもない。あちらこちらのパートがjカットされて本国イタリアでは上映されたのも、むしろ失踪した女のカレシとその女友達が恋仲になるというスキャンダラスな展開がカソリック的に問題になったと予想される。
しかし、当時の批評家の間では最後まで明らかにされないアンナ(レア・マッサリ)失踪の謎が論争まで起こしたらしいが、ここは(アントニオーニのいうとおり)その後のサンドロ(ガブリエーレ・フェレツェッッティ)とクラウディア(モニカ・ヴィッティ)の関係性を浮かびあがらせるためのサブ・イシュウとして見過ごした方がよいだろう。何事も“ペルケ(なぜ)”と理由を明らかにしなければ気がすまない俗物と同じ視点で見ると、あまりにも抽象的なアントニオーニ作品を“感じる”ことはおそらく不可能だからだ。
無邪気なカップルのイチャツキを見ても嫉妬すら感じないクラウディア、そして自分が納得する建築物を設計できないがために構造計算士に鞍替えした結婚できない男サンドロ。バカンスに出かけた島で失踪したアンナを捜索しているうちに恋に落ちる2人。しかしそれは、お互いの空虚な心を埋めるためだけのさめきった関係。はじめはアンナを失ったことに恐怖を覚えたクラウディアではあったが、サンドロと深い仲になったとたん、今度はアンナが再び現れることを恐れてしまう。
愛からは何も産まれないことをまるで証明するかのように、アントニオーニはクラウディアとサンドロの乾いた絡みを淡々と追いかける。愛の不毛・・・本作品に続く『夜』においても、そのテーマはより深く鮮明に描かれている。
