DRAMATIC IRONY―藤崎竜短編集2 (ジャンプコミックス)
カスタマーレビュー
おすすめ度:
天才が描いた世界のアイロニー!!
(2008-11-25)
この短編集は表題作のドラマティックアイロニーに尽きる。そもそもこの作品を理解出来ている人がどれほどいるだろう? これはただ単に善と悪を描いたものではない。この作品は、主人公が漫画を読むところから始まる。そう、この作品の主人公(少年)はドラマティックアイロニーという藤崎竜が書いた漫画の中で、ドラマティックアイロニーという未来の漫画を読んでいるのだ。なぜフジリューはこのような複雑な入れ子構造の漫画を描いたのか? それは世界のアイロニーを描くためである。
少年が読んでいる漫画、ドラマティックアイロニーの中に登場する剣士は、世界の痛みを自分の痛みに感じ、世界が朽ちていくのと同時に、自らの体もボロボロになっていく。それを読んだ少年はこう思う。(正義の感覚が失われると、世界は闇に覆われちゃうのかな…怖いな)と。普通の漫画ならこれで終わりだろう。しかしこの漫画はそうではない。
ラスト数ページがこの漫画の圧倒的に凄いところで、藤崎を天才と呼ぶに相応しいところなのであるが、徐々にカメラワークが遠景になっていく。少年の住んでいる家が映り、少年の住んでいる街が映り、少年の住んでいる世界が映る。その光景は、まさに闇の世界なのである。そう、主人公の少年は、既に荒廃した闇の世界に住んでいたのだ。だが、メカニカルな都市に住む少年はそれを一切知らないまま、ドラマティックアイロニーを読み、世界について想いを馳せていたのである。
まさにそれ自体が『ドラマティックアイロニー(劇的な皮肉)』だったのだ。
フジリューワールド超高密度圧縮本
(2007-02-07)
この短編集は藤崎先生の作品の特徴である、哲学とギャグが存分に楽しめる一冊になっています。
ドラマティックアイロニーはまさに藤崎先生の哲学であり、かなり難しい内容となっていますが、読んで考えてみる価値は十分にあります。
異説封神演義は逆にギャグで万人に向けたエンターテイメントです(それでも社会風刺が混じっている感じもしますが)。封神演義本編とのキャラクターや出来事のギャップが面白い面もあるので、少しそちらの知識もあったほうが楽しめます。
ユガミズムは藤崎先生的ラブコメで、これも純粋に楽しめる作品です。これも意外と哲学的かもしれません。
ミルクジャンキーは破壊的、衝動的ギャグと、人の性についての哲学の究極の融合です。起承転結がちょっとだけ不規則で、ギャグともストーリーとも取れる作品ですが、どちらをとっても楽しめる作品です。(少し人を選ぶと思いますが)
4っつの話が入っているこの本ですが、僕の一押しはミルクジャンキーです。僕が思うには藤崎先生のいい所を全て凝縮した感じです。
ストーリー面においてはギャグ、哲学、話の突飛性が詰まっており、ビジュアル面では封神演義後期で定まってきた驚異的なトーンワークがあり、目が飽きません。とても週刊連載中に描いた作品とは思えません。背景や小物等の遊び心や世界観設定も、藤崎先生独自って感じで先生のファンにはたまらないと思います。
発想が凄い。
(2005-02-12)
藤崎先生は深いテーマを軽いギャグとして描く力があります。それが現れているのではないでしょうか。
ドラマティックアイロニーでは、トーンの使いこなしが見事です。よく批評される「使いすぎ」においては、くどさを感じさせません。
シックなシーンにレースのような模様がたくさん散りばめられていて、センスの良さが表れています。また、この「ドラマティックアイロニー」は、本誌掲載を全て書き直しています。同じ絵ではありません。
独特の世界。
(2005-02-08)
好みが分かれると思う。藤崎竜先生は短編が凄い! と常々思っていて、ダークなものも面白いものも同じくらい好きなのだが、今回は個人的にはいまいちだった。『ユガミズム』はとても良かった。誰が読んでもクスッと笑ってしまうに違いない。
哲学的な
(2004-04-26)
あの「封神演義」の藤崎竜先生の、独創的な世界観を見せ付けられる作品集。私達に大きな印象を残してくれる4つの短編が収録されています。
おすすめ度:
天才が描いた世界のアイロニー!!
この短編集は表題作のドラマティックアイロニーに尽きる。そもそもこの作品を理解出来ている人がどれほどいるだろう? これはただ単に善と悪を描いたものではない。この作品は、主人公が漫画を読むところから始まる。そう、この作品の主人公(少年)はドラマティックアイロニーという藤崎竜が書いた漫画の中で、ドラマティックアイロニーという未来の漫画を読んでいるのだ。なぜフジリューはこのような複雑な入れ子構造の漫画を描いたのか? それは世界のアイロニーを描くためである。
少年が読んでいる漫画、ドラマティックアイロニーの中に登場する剣士は、世界の痛みを自分の痛みに感じ、世界が朽ちていくのと同時に、自らの体もボロボロになっていく。それを読んだ少年はこう思う。(正義の感覚が失われると、世界は闇に覆われちゃうのかな…怖いな)と。普通の漫画ならこれで終わりだろう。しかしこの漫画はそうではない。
ラスト数ページがこの漫画の圧倒的に凄いところで、藤崎を天才と呼ぶに相応しいところなのであるが、徐々にカメラワークが遠景になっていく。少年の住んでいる家が映り、少年の住んでいる街が映り、少年の住んでいる世界が映る。その光景は、まさに闇の世界なのである。そう、主人公の少年は、既に荒廃した闇の世界に住んでいたのだ。だが、メカニカルな都市に住む少年はそれを一切知らないまま、ドラマティックアイロニーを読み、世界について想いを馳せていたのである。
まさにそれ自体が『ドラマティックアイロニー(劇的な皮肉)』だったのだ。
フジリューワールド超高密度圧縮本
この短編集は藤崎先生の作品の特徴である、哲学とギャグが存分に楽しめる一冊になっています。
ドラマティックアイロニーはまさに藤崎先生の哲学であり、かなり難しい内容となっていますが、読んで考えてみる価値は十分にあります。
異説封神演義は逆にギャグで万人に向けたエンターテイメントです(それでも社会風刺が混じっている感じもしますが)。封神演義本編とのキャラクターや出来事のギャップが面白い面もあるので、少しそちらの知識もあったほうが楽しめます。
ユガミズムは藤崎先生的ラブコメで、これも純粋に楽しめる作品です。これも意外と哲学的かもしれません。
ミルクジャンキーは破壊的、衝動的ギャグと、人の性についての哲学の究極の融合です。起承転結がちょっとだけ不規則で、ギャグともストーリーとも取れる作品ですが、どちらをとっても楽しめる作品です。(少し人を選ぶと思いますが)
4っつの話が入っているこの本ですが、僕の一押しはミルクジャンキーです。僕が思うには藤崎先生のいい所を全て凝縮した感じです。
ストーリー面においてはギャグ、哲学、話の突飛性が詰まっており、ビジュアル面では封神演義後期で定まってきた驚異的なトーンワークがあり、目が飽きません。とても週刊連載中に描いた作品とは思えません。背景や小物等の遊び心や世界観設定も、藤崎先生独自って感じで先生のファンにはたまらないと思います。
発想が凄い。
藤崎先生は深いテーマを軽いギャグとして描く力があります。それが現れているのではないでしょうか。
ドラマティックアイロニーでは、トーンの使いこなしが見事です。よく批評される「使いすぎ」においては、くどさを感じさせません。
シックなシーンにレースのような模様がたくさん散りばめられていて、センスの良さが表れています。また、この「ドラマティックアイロニー」は、本誌掲載を全て書き直しています。同じ絵ではありません。
内容としては短編集@の方が独創的かつ空想性があるのですが、こちらも読んでいて「はっ」とさせられるものがあります。
封神演義のような笑い場所はありませんが、ちょっとズレた面白さがあります。
短編集@を読んだ方は是非このAも読んでみてください。
フジリューはやっぱり凄い人だ、と思うはずです。
私のオススメは「ドラマティックアイロニー」と「ユガミズム」です。
独特の世界。
好みが分かれると思う。藤崎竜先生は短編が凄い! と常々思っていて、ダークなものも面白いものも同じくらい好きなのだが、今回は個人的にはいまいちだった。『ユガミズム』はとても良かった。誰が読んでもクスッと笑ってしまうに違いない。
哲学的な
あの「封神演義」の藤崎竜先生の、独創的な世界観を見せ付けられる作品集。私達に大きな印象を残してくれる4つの短編が収録されています。
驚くべきはその美麗な絵と、物語の一つ一つにこめられた深いテーマ。特にこの本のタイトルにもなっている「ドラマティック アイロニー」は、両極端な存在「正義」と「悪」について深く考えさせられました。ただの漫画とはいいきれないほどつくりこまれたストーリーです。
藤崎先生の哲学的な思考にどっぷり漬かってみて下さい。
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