ぐるりのこと (新潮文庫)
カスタマーレビュー
おすすめ度:
題名が素敵
(2007-12-28)
「ぐるり」自分の周りの事
梨木さんのぐるりの事が止めどなく書かれています。
私には少し難しい題材が多かったので星三つですが
まじめな人だな〜と思いました。
前作よりも抽象的だが、世界への真剣味を感じる
(2007-10-18)
梨木香歩のエッセイ第二集。
前作『春になったら苺を摘みに』よりもやや内面に入り込み、抽象的な思考が深まっている。梨木さん自身の問題意識が鮮明になり、一貫したテーマが通底していることを感じる。それは「境界」であり、それを越える術を模索する中での、物語の再発見。
表題「ぐるりのこと」は京都周辺での茸の観察会の指導者として知られていた吉見昭一氏が、あるとき「こういう菌糸類は身の回りに沢山あります。自分のぐるりのことにもっと目を向けて欲しい」と語られたことに曰くを得ていて、その「ぐるりのこと」という語感の柔らかさと広がりに惹かれた梨木さんは、連載のタイトルとして決め、この一連の文章を書き続けたのだという。
ここでいう「ぐるり」は「身の回りのこと」というほどの意味だが、その結果として描かれているテーマが「境界」になっているというのは、この人らしいという気がする。静かな祈りにも似た気持ちで、共感を願えばこそ、世界のあちこちに存在している断絶や境界を意識せずにはいられない。
境界の向こうは、どうなっているのだろう。
境界を、どうすれば越えられるのだろう。
身近な山小屋でのエピソードから、ブッシュとアルカイダの戦争に至るまで、大小様々な題材を経過しながら、行きつ戻りつして探られていくテーマ。
ファン以外には無理
(2007-10-09)
この人の思想に同調する人以外には、読んでいて苦痛でしかありません。
逃げ腰に世間を批判して、自分はそれよりも上にいるんだという主張の数々、ご立派ご立派。
色々な経験や知識をお持ちのようですけど、例えば一人一人の日本人がどれだけ一生懸命生きているのか、この作者はご存じないようです。ご自身の体験やイメージだけでこれだけ書ける神経は凄いです(まるで素人のブログみたい)。
空き地の雑草が花を咲かせたコトを作者しか気付いていなくて、他の人達に「私は気付いていたんだよ」と語りたいなどと、自己満足の極みですな。
作者の他の本にも通じるこの感覚、嫌らしいです。
深く考えること
(2007-08-19)
自分に近い「ぐるりのこと」について考えをめぐらせたエッセイです。
決して簡易な文章ではないですが、ちょっとしたことにも思索をめぐらせて自分なりの考えを導き出していく梨木さんの文章にじっくりと浸ることができました。
この作家さんの言葉は小説でもエッセイでもとても丁寧で大好きです。
中では特にヘジャーブの女性とカメラのお話が印象に残りました。
深く考え、共感していても時には無神経なこともしてしまう。
そういうこともあるのだというエピソードは、ほっとしたり気を引き締めたりと複雑な感情をくれた気がします。
ゆっくりと読みたい文章です。
上書きされていく自分
(2007-08-03)
自分の周りの「ぐるり」について考えていくエッセイ。
いわゆる「読みもの」としてムリヤリ整頓した文章ではないので
その思索過程について行くには、読者も日々思索することを強いられます。
よって、巷のエッセイの「軽さ」はあまりないかもしれません。
ただ、懸命についていったわたしは・・・ある意味救われました。
他人への怒りや悲しみに逃げずに丁寧に考えていく著者の姿勢に
うしろからそっとついていく。必要なのはそれだけです。
著者の、他人を含めた生きることへの切実さが伝わってきます。
絶望を感じている人は、きっとなにかが見えるはず。
幸せを感じている人も、きっとなにかが見えるはず。
両者に見えるものは、もしかしたら同じものかもしれません。
おすすめ度:
題名が素敵
「ぐるり」自分の周りの事
梨木さんのぐるりの事が止めどなく書かれています。
私には少し難しい題材が多かったので星三つですが
まじめな人だな〜と思いました。
前作よりも抽象的だが、世界への真剣味を感じる
梨木香歩のエッセイ第二集。
前作『春になったら苺を摘みに』よりもやや内面に入り込み、抽象的な思考が深まっている。梨木さん自身の問題意識が鮮明になり、一貫したテーマが通底していることを感じる。それは「境界」であり、それを越える術を模索する中での、物語の再発見。
表題「ぐるりのこと」は京都周辺での茸の観察会の指導者として知られていた吉見昭一氏が、あるとき「こういう菌糸類は身の回りに沢山あります。自分のぐるりのことにもっと目を向けて欲しい」と語られたことに曰くを得ていて、その「ぐるりのこと」という語感の柔らかさと広がりに惹かれた梨木さんは、連載のタイトルとして決め、この一連の文章を書き続けたのだという。
ここでいう「ぐるり」は「身の回りのこと」というほどの意味だが、その結果として描かれているテーマが「境界」になっているというのは、この人らしいという気がする。静かな祈りにも似た気持ちで、共感を願えばこそ、世界のあちこちに存在している断絶や境界を意識せずにはいられない。
境界の向こうは、どうなっているのだろう。
境界を、どうすれば越えられるのだろう。
身近な山小屋でのエピソードから、ブッシュとアルカイダの戦争に至るまで、大小様々な題材を経過しながら、行きつ戻りつして探られていくテーマ。
ファン以外には無理
この人の思想に同調する人以外には、読んでいて苦痛でしかありません。
逃げ腰に世間を批判して、自分はそれよりも上にいるんだという主張の数々、ご立派ご立派。
色々な経験や知識をお持ちのようですけど、例えば一人一人の日本人がどれだけ一生懸命生きているのか、この作者はご存じないようです。ご自身の体験やイメージだけでこれだけ書ける神経は凄いです(まるで素人のブログみたい)。
空き地の雑草が花を咲かせたコトを作者しか気付いていなくて、他の人達に「私は気付いていたんだよ」と語りたいなどと、自己満足の極みですな。
作者の他の本にも通じるこの感覚、嫌らしいです。
深く考えること
自分に近い「ぐるりのこと」について考えをめぐらせたエッセイです。
決して簡易な文章ではないですが、ちょっとしたことにも思索をめぐらせて自分なりの考えを導き出していく梨木さんの文章にじっくりと浸ることができました。
この作家さんの言葉は小説でもエッセイでもとても丁寧で大好きです。
中では特にヘジャーブの女性とカメラのお話が印象に残りました。
深く考え、共感していても時には無神経なこともしてしまう。
そういうこともあるのだというエピソードは、ほっとしたり気を引き締めたりと複雑な感情をくれた気がします。
ゆっくりと読みたい文章です。
上書きされていく自分
自分の周りの「ぐるり」について考えていくエッセイ。
いわゆる「読みもの」としてムリヤリ整頓した文章ではないので
その思索過程について行くには、読者も日々思索することを強いられます。
よって、巷のエッセイの「軽さ」はあまりないかもしれません。
ただ、懸命についていったわたしは・・・ある意味救われました。
他人への怒りや悲しみに逃げずに丁寧に考えていく著者の姿勢に
うしろからそっとついていく。必要なのはそれだけです。
著者の、他人を含めた生きることへの切実さが伝わってきます。
絶望を感じている人は、きっとなにかが見えるはず。
幸せを感じている人も、きっとなにかが見えるはず。
両者に見えるものは、もしかしたら同じものかもしれません。
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