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小林多喜二名作集「近代日本の貧困」 (祥伝社新書122) (祥伝社新書)

小林多喜二名作集「近代日本の貧困」 (祥伝社新書122) (祥伝社新書)
小林多喜二名作集「近代日本の貧困」 (祥伝社新書122) (祥伝社新書)
小林 多喜二

祥伝社

グループ:Book /ランキング:65211
価格:¥ 819
発売日:2008-07-25 /通常24時間以内に発送

カスタマーレビュー
おすすめ度:
現代モノとして読んでも違和感ない  (2008-10-03)
「どれも濃厚な味と匂いのある作品ばかりだ」
表紙裏に紹介されている言葉だ。
確かに、どこかで聴いたり、視たり、話したり、嗅いだりした記憶のある場面が散りばめられている。
だから、現代モノとして読んでも違和感があまりないのか。
多喜二は、本書に収録されている「小説の話」で、小説について次のように書いている。
「無数の経験のうちからそれを選択をし、組み直し、一つの小説という額縁にハメ込む仕事」

無数の題材がある中にあって、多喜二が文章芸術という一つの額縁に選んできたのは、何を隠そう厳しい格差貧困社会を生きる我々のような人間だったのか。
本書によって、そんな多喜二の心行きを知ることができ、胸に熱いものがこみ上げてきた。

名作が手軽に読めるのが最高  (2008-09-09)
蟹工船・党生活者は文庫になっていて手軽に読めますが、今回、このような新書版で多喜二の他の名作も手軽に読むことができ感激しました。多喜二と言えば、『蟹工船』というイメージだけが強かったのですが、今回の他の作品をいくつか読むことができて、プロレタリア作家としての小林多喜二の幅の広さを感じました。特に、『オルグ』は良かったです。プロレタリア作家としての鋭い視点と共に、多喜二の愛の深さを垣間見ることができました。ぜひ、『オルグ』と『工場細胞』の二部作で、新に文庫本が出版されることを願っています。

ある意味で、この作品群のほうが「多喜二らしさ」が強いのでは……  (2008-08-06)
「蟹工船」が、ブームになってしまっている。
しかし小林多喜二の作品は、この「蟹工船」以外、あまり知られていない。

この新書は、そうした「埋もれた小品」? を10編集めたもの。
どれもが、「蟹工船」以上に多喜二ワールドである。

言葉づかいは乱暴というか、劇画的でさえあり、
いわゆる「純文学」とは、かなり違う小説であることがわかる。
「短い会話」がテンポ良くつながっていくところなど、爽快感さえある。

「蟹工船」は、プロレタリア文学の最高峰などと言われているが、
文学小説として見た場合、「それってアリなの」と突っ込みたくなるところも多い。
そのぶっ飛んでシンプルなところが、今の時代に合ったのかもしれない。
この新書でもそれは十二分に体感できる。
個人的には、「蟹工船」よりずっと面白かった。

帯に「こっちの多喜二もエキサイティング」とあったが、
やや、あざとさはあるものの、なかなかうまいキャッチコピーだと思う。
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